
【マスタリング】バスコンプ・グルーコンプは接着だけじゃない!
最終更新日:2023/02/26
ミックス・マスタリングを高品質に仕上げるには、バスコンプ・グルーコンプが必要不可欠。
今回は、接着だけではないバスコンプの効果をわかりやすく解説していきます。
早速みていきましょう!
バスコンプの特徴
別名グルーコンプとも呼ばれるバスコンプは、複数のトラックをなめらかにまとめる役割をするコンプレッサーの総称です。
接着剤を意味するグルーの言葉通り、主な役割はトラック同士をくっつけて一体感を出すこと。
ちなみにFETやOPTといったコンプレッサーの種類とは関係なく、うまくまとめてくれるコンプのことをバスコンプと呼びます。
例えば、こちらで解説しているPulser Muは真空管系、Shadow Hills Mastering Compressor Class AはVCAとOPTの複合、王道ともいうべきSSL Bus CompressorはVCA系です。
接着効果が注目されがちなバスコンプですが、奥行きや立体感、空気感を強調したり、自然な温かみを付加するなど、実はマスタリングには欠かせないプラグイン。
そして仕上げのマスタリングに使うプラグインだからこそ、プラグイン毎の繊細なキャラクターの違いが完成度に大きく影響します。
バスコンプの接着効果やキャラクターの違いを知るためにも、まずは無料で使えるデモ版をいくつかダウンロードして使い比べてみるのがおすすめです。
真空管系・Pulser Muのデモ版ダウンロード
VCA&OPT複合・Shadow Hills Mastering Compressor Class Aのデモ版ダウンロード
VCA系・SSL Native Bus Compressor 2のデモ版ダウンロード
ダウンロードを待っている間に、バスコンプの使い方・設定について解説していきます。
バスコンプの使い方
バスコンプを使用するシーン
・マスターに使ってトラック全体をまとめる
・キック、スネア、ハイハットなどまとめたドラムキットに使ってまとまりをだす
・複数のギターパートなどに使って一体感を出す
など、グルーコンプは1つにまとめたい複数のトラックに対して使用します。
バスコンプ設定のコツ
バスコンプは基本的に浅めに、自然にかけるのがコツです。
強く圧縮するとトラックのダイナミクスやニュアンスが減ってしまうので注意しましょう。
アタックタイム
アタックタイムは遅めに設定。トランジェントの強い楽器のアタック感を消さないように注意します。
リリースタイム
リリースタイムは短めに設定。
リリースタイムが長すぎると不自然に圧縮が続いてしまうので、自然に圧縮が戻る短めの設定が定石です。
レシオ
レシオも低めに設定します。1:2 ~ 1:3の間くらいの低めの圧縮率でかけることが一般的。
スレッショルド
アタック、リリース、レシオを設定した後で、
圧縮が -1~ -3dB程度になるようにスレッショルドを下げていきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
接着効果だけではなく、立体感や空気感を強調できるバスコンプ。
実際に試してみるとトラックが何倍も高まるのを感じられたかと思います。
今回紹介したバスコンプのデモ版はこちらでさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
それではまた次回!