【ミックス基礎】DTMで音抜けをバツグンに良くする・5つの手順

【ミックス基礎】DTMで音抜けをバツグンに良くする・5つの手順

最終更新日:2023/03/19

今回は音抜けを良くするための5つのミックス基礎手順を解説します。

音抜けが悪い時は、第一ステップとして重なっている音域や楽器をうまく処理するとOKです。

トラック全体のバランスを調整した後で各楽器にプラグインを使うことで音抜けが抜群に良くなるので、ぜひ参考にしてみてください。

またミックスの基礎に関してはこちらでも解説しています。

ミックス前の下準備からマスタリングを始めるところまで、ミックスの流れとコツをご紹介。

早速みていきましょう。

楽器の配置を整える

まずは各楽器の配置を整えていきます。

トラック全体の楽器の配置を整えることで、相対的にターゲットの楽器の音抜けが良くなります

パンで左右の調整

まずはパンで楽器を左右に振っていきましょう。この時点でかなり楽器ごとが抜けて聞こえるようになります。

パンを使って楽器を左右に配置していきます。

最初は参考音源を用意して真似しながら学ぶのがオススメです。

例えばドラム単体でも、キックは中心、ハイハットは5メモリだけ左、スネアも5メモリだけ右など、わずかな調整で聞こえ方がガラッと変わります

リバーブとコンプで前後の調整

コンプを使うとより手前に、リバーブを使うと奥に引っ込む効果があります。

パンで左右のポジションを決めたら、リバーブとコンプを使って楽器を前後に配置していきます。

リバーブを使うことで楽器が後ろへ引っ込み、コンプを使うと前に飛び出してくる効果が得られます。

ピアノとボーカルが被っていて、ボーカルの音抜けをよくしたい場合、ピアノにリバーブ、ボーカルにコンプを使って楽器を前後に配置し直すことで音のバランスが良くなります。

ボーカルにリバーブをかける際でも、エフェクト音の主要音域成分を削ることでスッキリしたミックスが可能です。削るべき音域を教えてくれるNeoverbは超便利リバーブ。

音域の重なりを調整する

楽器の配置が決まったら、各楽器どうしの音域の被りを削ったり抑えたりして調整していきます。

EQで音域の重なりを削る

ギターと被って聞こえないピアノ。重なっているギターの音域をEQで削るとピアノが聞こえやすくなる。

ピアノと同じ帯域のギターや、キックと重なるスネアの低音など、楽器同士の音域の被りはEQを使って処理していきます。

最低限の被りを削ることでスッキリしたミックスになり、抜けなかった楽器が相対的に聞こえやすくなります。

ただしやりすぎるとペラペラなミックスになってしまうので注意が必要。

ミックスまで自分でするなら絶対持っておきたい超便利EQ・Pro-Q3

アナライザー付きのEQは、どの音域が強いかなど視覚的な参考にできてミックス初心者にはおすすめ

中でもFabfilter Pro-Q3は、リアルタイムで楽器同士の音域の被りを教えてくれるので、プロアマ問わずとにかくおすすめです。

ミックスまで自分でするなら絶対に持っておきたい最強プラグインPro-Q3、の何がすごいのかを徹底解説。

ダッキングで重なりを抑える

ドラムとベースの低音処理にはダッキング。キックのなっているタイミングだけベースを下げることで、キックが埋もれるのを防ぎます。

ダッキングはスペーサーやコンプレッサーなどのサイドチェーン機能を使ったテクニックです。

キックのタイミングでベースを圧縮したり、ボーカルが歌っているとき伴奏のピアノを下げたりできます。

Trackspacer
ダッキングに特化したスペーサーTrackspacer

前項のEQと違い、特定の音が鳴っているときだけ音量を下げるので、必要な成分の削り過ぎやスカスカになりにくい反面、圧縮しすぎるとノリが不自然になるので要注意。

不自然にならないダッキングの方法は、こちらで解説。

Fabfilter Pro-Q3なら、指定した音域だけをダッキングさせるマルチバンドコンプレッサーの機能も使えるのでおすすめです。

これにてトラック全体の楽器の配置の整理が完了です↑

これでもまだ音抜けが悪い楽器には、さらにプラグイン追加で音抜けをよくしていきます↓

コンプレッサーで圧縮&音圧UP

バスコンプとして大人気なShadow Hills Mastering Compressor Class A、実はOPTとVCAが2つ付いて普段使いもできる便利コンプ。

音抜けを良くしたい楽器はコンプレッサーで音を圧縮しましょう。

スカスカだった音を、ギュッと詰まった音に変えるイメージです。

コンプを使った適切な圧縮は難しいイメージがありますが、実際には2つのポイントを抑えるだけで簡単

ポイントは①柔らかい音かどうか?②色付けしたかどうか?の2つのみ!

ただし圧縮しすぎるとダイナミクスがなくなってしまうので、やりすぎには要注意。

倍音を加える

SoundtoysのプラグインLittle Radiator、BiasOnで適応後

倍音とは基準の音の波長の2倍や3倍などの音。

こういった倍音を加えるには、サチュレーターエンハンサーといったプラグインを使います。

サチュレーターを使う

Radiatorの破壊的なセッティング例
真空管の温かみあるサチュレーションを加えられるRadiator

サチュレーターとは、真空管やテープなどのアナログ機材を使う際の倍音や歪みを付加するプラグイン

サチュレーションを知ることでミックスのクオリティは格段に上がります。

ベースやキックなどのトラックの音抜けを良くしたり、デジタル感を消すのに使われます。

プラグインによってはかなりクセが強いのですが、1つ持っておくと重宝すること間違いなしです。

真空管・テープ・コンソールなど、様々なアナログ機材をエミュレートしたサチュレーター。また色々なタイプが使える複合型のプラグインもあります。

エンハンサーを使う

空気感も加えられるエンハンサーType A

主に高音域にサチュレーションを付加するボーカル用のプラグインとして使われるエンハンサー。

EQというカテゴリーに分類されることもあるように、指定した音域だけにサチュレーションを付加したりブーストしたりできます。

60年代のヴィンテージのテープエンコーダーを再現したエンハンサープラグインType A

こちらの記事の3つ目で紹介しているSpectreも、指定した音域にサチュレーションを付加できるプラグイン。

ショートディレイ

30種類のヴィンテージエコー、グルーヴ感の調整など、機能が詰まったプロ御用達ディレイといえばEchoBoy

ディレイタイムをかなり短い時間(1/64以下など)に設定したディレイを使うと楽器の音抜けが良くなります。

モジュレーション機能付きのディレイでゆらぎを調節すると、Vocal doublerコーラスのようなプラグインを使ったのと似たような音色になります。

SoundtoysのEchoBoyはサチュレーションもモジュレーションもコーラスもついたオススメプラグインです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

一言で音抜けと言っても、問題があるのは実はミックスのバランスだったりするので、本記事ではミックスの基礎をサラッと解説しました。

今回紹介したプラグインは無料でデモ版が使えるので、ぜひ色々試してみてください。

重なった音域を削る | EQの無料デモ版

Fabfilter Pro-Q3の無料デモ版はこちら

重なったタイミングで圧縮 | スペーサーの無料デモ版

Trackspacerの無料デモ版はこちら

奥行き調整 | コンプとリバーブの無料デモ版

Neoverbの無料デモ版はこちら

Shadow Hills Mastering Compressor Class Aの無料デモ版はこちら

倍音を加える | サチュレーターとエンハンサーの無料デモ版

Radiatorの無料デモ版はこちら

Type Aの無料デモ版はちら

Spectreの無料デモ版はこちら

EchoBoyの無料デモ版はこちら

それではまた次回!


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記事を書いた人

南家 快星Kaisei Nanke

DTM歴16年。 絵と音楽を作りつつ、WEBデザインの仕事を掛け持つフリーランスクリエイター。

東京とパリでグラフィック/web/インテリアデザイナーを経験後、2020年からイラスト・絵画の販売を開始。
2021年度国連世界人口白書をはじめ、L'occitane、メルカリなどのサービスに挿絵やイラストを提供。作品はこちら

2022年にKuai Tapesを結成し、1st EP『Can't swim so I stay』を配信スタート。

Making & Howto videos On Instagram メイキングビデオをインスタに掲載中

kuai_xingのインスタ @kuai_tapes